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目次
タントの水没・フロア浸水で、処分費を払う前に確認すること
ゲリラ豪雨や台風によって、大切にしていたタントの足元(フロア)まで水が押し寄せて浸水してしまったときは、多くの方がパニックに陥ります。シートの下まで泥水が浸入して嫌な臭いが取れなかったり、エンジンはかかるけれどメーターに見たこともない警告灯がたくさん点滅していたりといった症状に悩まされているのではないでしょうか。
足元のカーペットが水分を含んでしまうと、数日で雑菌が繁殖して強烈な臭いを発し始めます。このような状態になると、普段お世話になっているディーラーや近所の整備工場に相談しても「これはもう値がつきません」と言われたり、処分するために処分費用とレッカー代を合わせて数万円請求されたりするのが一般的です。ただし、いま提示された処分費用をそのまま払おうとしているなら、ちょっと待ってください。一見すると完全に壊れて価値がなくなったように見える水没したタントでも、処分費用を払うどころか、手元にお金を残せるルートがしっかりと存在します。
タントは水没しても価値が残る理由
なぜ足元まで水につかったタントに価値があるのでしょうか。その理由は、軽自動車の中でも圧倒的な人気を誇るタントならではの「部品としての需要」と「海外市場での需要」にあります。
タントは日本国内で爆発的に売れた車種であるため、中古の補修パーツに対する需要が常に高水準で存在します。水没事故にあった車両であっても、水につかっていない上半身のパーツ(スライドドア、リアゲート、フロントガラス、ヘッドライト、バンパーなど)は傷さえなければ新品同様に再利用できます。また、エンジンや変速機(CVT)に関しても、専門業者が分解・洗浄・オーバーホールを行うことで、リビルト部品(再生部品)として市場に流通させることが可能です。
さらに、日本国内では「水没車」として価値がつかない軽自動車であっても、海外市場では「壊れていても直して乗りたい」「日本車の部品が欲しい」という需要が非常に豊富です。特に東南アジアや中東などの地域では、整備技術者が安価な人件費で修理を行うため、水につかった車両であっても分解・輸出する専門ルートを通すことで、しっかりとした商材として取引されています。
まずは落ち着いて状況を整理する手順
フロア浸水の被害に遭った場合、パニックにならずに次の手順で現状を確認しましょう。
- 水がどこまで浸水したか(シートの座面までか、足元のカーペットだけか)を確認する
- 鍵は絶対に回さず、イグニッションをオンにしないでおく
- 車検証と自賠責保険証が濡れていないかグローブボックスの中を確認する
- レッカー手配が必要かどうかの状態をメモしておく
水につかったタントは、売り方や処分方法を少し変えるだけで、損をするか得をするかが大きく変わります。なので、ディーラーの言われるがままに処分料を払ってしまう前に、水没車を専門に扱うルートがあることを頭に入れておきましょう。
ディーラーと事故車専門店の費用・対応の比較
ディーラーと水没車専門店の費用を比べる
大雨でタントのフロアまで水が浸入してしまうと、車内にイヤな臭いが充満したり、足元の配線が濡れてメーターパネルにエラーが表示されたりします。こうした状態になると、これまでお世話になっていた整備工場やディーラーに相談する人がほとんどです。ただし、一般的なディーラーに持ち込むと処分費用として数万円を請求されることが珍しくありません。
一方で、水没した車を専門に扱う買取業者やリサイクル専門店に依頼すると、処分費用がかからないばかりか、数万円以上の値がついてお金が戻ってくるケースが多くあります。いま処分費の見積もりを見てそのまま払うつもりなら、まずは両者の費用や対応の違いを、分かりやすい表で確認してみましょう。
費用と対応の比較表
| 費用・対応項目 | 一般的なディーラー | 水没車専門店・リサイクル業者 |
|---|---|---|
| レッカー移動費用 | 1万円〜3万円(有料) | 無料(自社トラックで引取) |
| 廃車手続き代行料 | 1万円〜2万円(有料) | 無料(手数料なし) |
| 車の買い取り価格 | 0円(処分料を請求される) | 1万円〜10万円以上で買取り |
| 最終的に手元に残る金額 | マイナス2万円〜5万円 | プラス1万円〜10万円以上 |
※上の金額はタントの年式や浸水の深さによって変動します。確約された金額ではありません。
なぜ水没したタントに値段がつくのか
ディーラーは新しい車を売るのが本業なので、動かない車や臭いのついたタントをキレイに直して再販するノウハウを持っていません。なので、運ぶためのレッカー代や名義を消すための手数料を、すべてお客さんに請求することになります。というのは、結果として手元から数万円が出ていく悪循環になってしまうからです。
正直なところ、ディーラーの言いなりになって処分費を払うのは非常にもったいないです。専門業者はタントのエンジンパーツやドアパネル、海外で需要がある中古部品としての価値をしっかり計算してくれます。足元が水につかっただけであれば、エンジン上の部品やボディ金属は十分に使えるため、マイナス査定どころかプラスの買取保証をつけて買ってくれます。
戻ってくる税金・保険料の仕組み
豪雨などで車がフロアまで水につかってしまうと、「もうこの車は捨てるしかない」と諦めてしまう人がたくさんいます。ただし、実は車を処分するときに、支払っていた税金や保険料が手元に戻ってくる仕組みがあることを知っているでしょうか。
車を処分する手続きを正しく進めると、「自動車税」「重量税」「自賠責保険料」の3つから、使わなかった月割りの費用が戻ってきます。というのは、これらのお金は、車を解体して陸運局で手続きを完了させた翌月から、残りの期間に応じて計算されるからです。
税金と保険料が戻ってくる具体的な金額の目安
| お金の種類 | 1年分または車検時の支払い額 | 6ヶ月残っている場合の戻り額 |
|---|---|---|
| 自動車税(種別割) | 10,800円 | 約 5,400円 |
| 重量税(2年分) | 6,600円 | 1,650円 |
| 自賠責保険料(24ヶ月) | 17,540円 | 約 3,500円 |
お金が振り込まれる時期と計算の考え方
- 重量税:車を解体した後に陸運局で「解体抹消」の手続きを行うと国から戻る
- 自賠責保険:保険会社へ直接連絡して解約書類を送ることで戻る
- 自動車検査証(車検証):原本が必要です。車の所有者や使用者を確認する一番重要な書類です。
- 所有者の印鑑登録証明書(または住民票):軽自動車の場合、発行から3ヶ月以内のものを用意します。
- 申請依頼書(委任状にあたるもの):お店に手続きを代行してもらう際に、所有者の認印を押印して提出します。
- 自賠責保険証(自動車損害賠償責任保険証明書):解約して保険料の払い戻しを受ける際や、名義変更で必要です。
- リサイクル券(預託証明書):購入時に支払ったリサイクル料金の証明です。紛失していてもWEBで照会可能です。
- 認印:手続き書類に押印するために使用します(シャチハタ不可)。
- ナンバープレート前後2枚:車体を解体・処分する際に陸運支局(軽自動車検査協会)へ返却します。
泥水やニオイがついたまま長期間放置する
- 放置によってニオイが車内全体に染み付く
- 電装品の端子がサビて再利用できなくなる
- 金属パーツの腐食が進み解体価値が落ちる
